新たな道へ

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会社の方では一応、専務なんて肩書きをもらったけど。 俺は現場のエンジニアたちと一緒に12年ぶりにプログラミングに没頭した。 プログラミング言語を思い出すには少し時間がかかったけど、若い頃に叩き込んだ知識はまだまだ衰えてないみたいだ。 そのおかげがすっかりエンジニアたちと打ち解けて行く俺を、専務としての威厳がないとか、冷たい目で見る役員も多かったけど。 一日も早くショッピングサイトの構築を仕上げたかったから俺は必死だった。 「隼人、お前は専務なんだから指示だけ出せばいいんだぞ」 現場に入り浸ってる俺に兄貴が不満そうに言って来たけど 「俺は現場の方が合ってるんだよ」 と突き放して毎晩遅くまで仕事をしていた。
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