新たな道へ

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それからしばし、親父と12年の空白を埋めあうかのように色々な話をした。 が、あまりに倉田が戻って来ない。 さすがに心配になって来て親父に美穂を探して来ると告げて、病室を出る。 しかし鷹人がいたはずの正面玄関に行ってみても、倉田の姿どころか鷹人すら見当たらない。 …ドコ行ったんだアイツら? 引き返して2Fにある売店に行ってみると、その手前で鷹人がジュースを5本抱きしめて立ち尽くしていた。 「鷹人…?」 俺の姿に気づいた鷹人が一気に顔を青ざめさせた。 「隼兄…あのね、そのね…?」 慌てる鷹人に俺はピンと来る。
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