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「理由をちゃんと言ってくれよ。
じゃなきゃ、そんなの納得出来るワケねーだろ」
…なんなんだよ。
これからお前と新たな一歩を進めようと思って頑張ってんのに。
ふざけんなよ…
ただ黙って泣き続ける美穂に俺は怒りさえ感じてしまう。
「もう一度聞くぞ。
そう考えた理由を言えよ。
じゃなきゃマジで俺、キレそーなんだけど」
少し低くなってしまった俺の声に、美穂が涙いっぱいの目で俺を見つめた。
「隼人さんとの結婚…
父親に反対されたの…
電話で話した時も反対されてたんだけど…
今回帰省して説得しようと思ったけど…
…無理だった…」
「…何で…?」
「それにFUJIホールディングスへの就職も反対されたの…」
「…………」
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