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再び涙を溢れさせた美穂の腕が、俺の背中にゆっくりと回されて行く。
「何回でも言ってやるよ…
俺は美穂じゃなきゃダメなんだ。
お前を愛してる。
だからずっと俺のそばにいて…」
ポロポロとこぼれ続ける美穂の涙を唇ですくった。
…俺は…絶対にお前を離したりしねーよ。
心でそう呟いて、何度も何度も、美穂の唇を塞いだ。
重なった唇から伝わって来るのは、美穂の痛いくらいの愛情。
ずっと美穂が自分の中で抱え続けて来た苦しみ。
大切な家族への思い…。
絡めた舌でその思いを全て受け止めた。
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