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「いよいよFUJIホールディングスも業界No.1かぁ…。
これからは甘くはないぞ、隼人。覚悟は出来てるんだろうな?」
腹黒くて計算高い兄貴の言う条件は、もう俺には分かっていたし覚悟もしていた。
兄貴は俺をFUJIホールディングスに戻す条件で、今回A+LIVEを買い上げたのだ。
「分かってるよ兄貴…。
それと美穂、
ひとつだけ…お前に言わなきゃいけない事がある」
落した言葉で倉田も覚悟していたかのように俺を見つめた。
「俺は…もうあの会社にはいられないから…。
あの会社は辞めて、FUJIホールディングスに戻る事になる。
本当はお前にあの会社のデザイン部を任せようと思ってたけど…俺は、やっぱりお前に一緒にいて欲しい。
FUJIホールディングスは、今までの会社みたいなアットホームな会社じゃない。
だけど…お前も一緒に俺について来てくれるか?」
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