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「あの、藤森さん…
うちの主人が…あんな態度を取ってしまってごめんなさいね」
まだハアハアしながら言う母親の姿に俺の胸が締め付けられる。
美穂は…本当にこの両親から愛されて育ったんだな…そう痛感した。
「いえ…当然の報いだと思っています。
ですのでお気になさらずに…」
ペコンと頭を下げて言った俺の姿をじっと見つめながら優しく微笑むお義母さんに俺の気持ちが救われていく。
「あんな態度を取ってるけど…本当は一人娘が嫁に行くのが寂しいだけなんですよ…。
ですから…また遊びに来てくださいね。
美穂の事をよろしくお願いします」
深々と頭を下げる母親の姿に俺は目頭が熱くなった。
「また…必ず来ます」
そう約束して帰りの新幹線に乗った。
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