全てを越えて

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「何でもない。…仕事する」 …相変わらずヤキモチ焼きな女。 でもそこがまためちゃくちゃ可愛かったりするんだけど。 「バカだな、美穂は」 「はぁぁぁ?」 むくれながら俺を見た美穂の顔を両手で包んで目線を合わせる。 「お前はデザイナー兼、俺の秘書。 家庭でも仕事でも、ずーっとパートナーだよ」 「…うっ…?」 美穂には予想外だったのか驚きながら固まってる。 そのままスルッと美穂の唇に親指を滑らせて、短いキスをした。 「さ、仕事、仕事」 再びパソコン画面に向き合った俺を見つめながら、ようやく美穂の笑顔が戻っていた
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