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「時が来た」
栗鼠が上を見上げて言いました。
二人にも何故だか分からないけど、それを感じました。
もうここには居られないことが、二人には分かったのです。
二人はお互いの手を取り合って、立ち上がりました。
「いっしょに居てくれてありがとう」
「僕の方こそありがとう」
不思議なことに、そこに立っているのは、二人の若者でした。
「また会えるよね」
「ええ、きっと会えるわ」
「ちょっとの間、さよならだね」
「ちょっとの間ね」
二人はいつの間にか、子供の姿に戻っていました。
にこりと微笑みあう二人を、しだいに光が包み始めました。
まぶしくて二人の姿が見えなくなったとき、光は何事もなかったように消えました。
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