イッグの木

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「時が来た」  栗鼠が上を見上げて言いました。  二人にも何故だか分からないけど、それを感じました。  もうここには居られないことが、二人には分かったのです。  二人はお互いの手を取り合って、立ち上がりました。 「いっしょに居てくれてありがとう」 「僕の方こそありがとう」  不思議なことに、そこに立っているのは、二人の若者でした。 「また会えるよね」 「ええ、きっと会えるわ」 「ちょっとの間、さよならだね」 「ちょっとの間ね」  二人はいつの間にか、子供の姿に戻っていました。  にこりと微笑みあう二人を、しだいに光が包み始めました。  まぶしくて二人の姿が見えなくなったとき、光は何事もなかったように消えました。image=476121940.jpg
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