イッグの木

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 その木はとてもとても大きくて、雲にもとどきそうなくらい高く、幹の太さは歩いたら何日かかるだろうと思われるほどでした。  その木の下で二人の子供が遊んでいました。ひとりは女の子、ひとりは男の子。 「ねえ、ほら、あそこ。きれいなお花がいっぱいあるよ」 「わぁ、ほんと。行ってみましょ」  二人が行ってみるとそこには、赤や黄や青や白などたくさんの花が咲いていました。 「これ、あげる」 「ありがとう」 男の子は花を一本、女の子に摘んであげました。 「これも、これも…これもあげる」 「もう持てない」 二人は笑い転げました。image=476121795.jpg
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