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きぃきぃ…からから…ぱたぱた
返事をしてくれるのを、二人はしばらく待っていました。
すると。
糸を紡いでいたおばあさんが、二人を見て言いました。
「お前たちの糸は、これから紡いであげるよ」
それに続いて、次のおばあさんは
「そしたら、わたしがきれいに織ってあげるよ」
最後のおばあさんは、ハサミを持って言いました。
「まぁだ織り上がってないから、糸は切れないねぇ。くっくっくっ」と、笑いました。
「おばあさんたちは名前を持ってるの?」女の子が聞きました。
「ノルニル」
また誰が言ったのかわかりませんでしたが、それははっきりと聞こえました。
「時がくれば、時がくるまで…」
そうおばあさんたちが言ったかと思うと、おばあさんたちを包んでいた光はだんだん小さくなり、そしてとうとう消えてしまいました。
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