act2 もう1つの始まり

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『他人を信用するな。徹底的に疑え』 それが俺が覚えている限り初めて親に言われた言葉だ。 こんなことを幼い自分の息子に言うのは親としてどうかと思うが真理はついていると思う。 所詮口では友達だの恋人だの家族だのと言っても心は……考えていることは読めない。 分からない。 何故なら俺たちは1人だから。 別々だから。 同じじゃないから。 皆、自分すらも騙して生きている。 この人は信用出来るはずだ、裏切る訳がない、と。 俺はそんな面倒くさい生き方はしたくない。 それなら1人で生きた方がいいとすら思える。 まぁ基本的に不真面目な俺がこんなことを言ったら周りの奴らは爆笑するだろうが……。
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