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俺には、ヴァルゲールが笑っているように見えた。
悔しいか? だが残念だな、貴様等はムシケラも同然。不様に死ね。とでも言いたげに。
そして、その時は訪れた────。
俺は────この時、この出来事を生涯忘れることは無いだろう。
『それら』は全くの同時だった。
アゲハの「出来たっ!!」という声。
ガショッという音と『それ』が地面に激突する音。
そして────
「ガァァァァァァァァァァァ!!?」
ヴァルゲールの絶叫────!!
「「…………は?」」
俺とアゲハは目を点にして思わずそんな声を出してしまった。
だって信じられるだろうか?
流れ星が……いや、『人』が降ってきて、ヴァルゲールの頭をぶち抜くなんて……!!
「────カッ────ハッ────!」
頭を貫かれたヴァルゲールは白目を剥き、そのまま体制を崩し落下していった!
ドズゥゥゥーンと鈍い音をたてヴァルゲールが地に墜ちる。
ヴァルゲールの頭からはおびただしい量の血が吹き出し、周囲に赤黒い水溜まりができている。
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