act1 ヤマイな僕と女魔王

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「……よし。もういいよ、大体分かった」 そう言って目の前にいる女性、イロハ=サタンリビルさんは僕の頭の上に乗せていた右手をどけた。 年の瀬は20代後半位に見えるが本人曰く1000歳を優に越えているらしい。 流れるような美しい銀髪と爛々と輝く深紅の双眸は神々しさを、彼女が纏う中世の魔女を彷彿させる黒いマントと三角帽はとこか禍々しさを思わせる。 いきなり何言ってんだお前と言われそうだが事実なのだから仕方がない。 このままでは信じてもらえそうにないので(誰に?)少しばかり彼女との出会いを振り返ってみるとしよう。 ─────以下回想 「初めまして人間のボーヤ。アタシの名前はイロハ=サタンリビル。魔界に住む悪魔たちの長、魔王だ」 彼女は突然現れ僕にそう名乗った。 ここは都内にある某病院の一室。 多分深夜2時ぐらいだったと思う。。 残念ながら僕はこの病が原因で学校を休みまくったせいで友達が少なく(というか1人もいない)こんな愉快なイタズラをする知り合いに心当たりは無い。
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