act5 僕と契約と無能姫

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駅を出ると大きなドーム状の建物を確認する事が出来た。 どうやらあれが大講堂のようだ。 大講堂に連なるように幅広のアスファルトの道が続いている。 「ほら、行くぞ」 「うっ、うん」 アゲハと2人歩き出す。 周りを見ると他の生徒たちも僕たちと同じように大講堂に向かっている。 「ん?」 なんだか僕たちと同じ青色のネクタイをしている人にたいして赤色のネクタイをしている人が圧倒的に少ない気がする。 そんな風に周りを観察しながら歩いているとアゲハがふと立ち止まった。 どうしたんだろう。 「…………」 アゲハがずっと同じ所を見つめているので僕もその方向を見てみる。 するとそこには4人の男子生徒がいた。 すれ違う生徒の顔を1人1人確認したりキョロキョロと周囲を見回している。 誰か人でも探しているのだろうか。 ジッと見ているとその内1人と目が合った。
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