act5 僕と契約と無能姫

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他の3人に声をかけてこちらに走ってくる。 えっ、僕何かしただろうか。 「…………チッ」 アゲハが小さく舌打ちをしたような気がした。 4人はこちらに来ると僕らを囲むように立つと僕……ではなくアゲハを睨んだ。 リーダー格と思われる生徒がアゲハに言う。 「おい、アゲハぁ! テメーあん時どこにいやがった」 怒気をはらんだ声だったがアゲハは涼しい顔をして言う。 「んー? 別に。ヴァルゲールの声が聞こえたから逃げただけだが」 「ハァ? お前舐めてんのか? あ゛?」 「ざけんじゃねーぞ!」 4人がヒートアップする。 これ……僕も危なくない? そのことを察したのかアゲハは4人には聞こえないように僕の耳元に口を寄せて言った。 「(俺が何かアクションを起こすからお前はそのうちに逃げろ。大講堂までは一本道だ。迷うことはねーだろ)」 「(たっ、多分……。でもアクションって一体何を────)」
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