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他の3人に声をかけてこちらに走ってくる。
えっ、僕何かしただろうか。
「…………チッ」
アゲハが小さく舌打ちをしたような気がした。
4人はこちらに来ると僕らを囲むように立つと僕……ではなくアゲハを睨んだ。
リーダー格と思われる生徒がアゲハに言う。
「おい、アゲハぁ! テメーあん時どこにいやがった」
怒気をはらんだ声だったがアゲハは涼しい顔をして言う。
「んー? 別に。ヴァルゲールの声が聞こえたから逃げただけだが」
「ハァ? お前舐めてんのか? あ゛?」 「ざけんじゃねーぞ!」
4人がヒートアップする。
これ……僕も危なくない?
そのことを察したのかアゲハは4人には聞こえないように僕の耳元に口を寄せて言った。
「(俺が何かアクションを起こすからお前はそのうちに逃げろ。大講堂までは一本道だ。迷うことはねーだろ)」
「(たっ、多分……。でもアクションって一体何を────)」
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