act1 ヤマイな僕と女魔王

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他人からしてみれば僕はとても愚かに見えるだろう。 自分でもバカだと思う。 だって彼女は代償をもらうと言ったのだ。 本当はただの詐欺師で僕からお金を巻き上げてさっさと逃げるかもしれない。 まぁ魔王よりはそっちの方が現実的だしね。 けれど──── 「うん、いいよ」 頷いてしまった。 「いいねぇ、そうこなくっちゃ」 そう言って彼女はニタリと笑った。 正直頷いてしまった事に自分でも驚いている。 やはり余命宣告されたことで自分でも気付かないうちに気に病んでしまっていたのだろうか。 自分では結構図太い性格だと思ってたんだけどなぁ。
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