act1 ヤマイな僕と女魔王

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「それじゃあボーヤの願いを教えてくれるかい……ってもそんな必要ないけどね」 そう言って彼女は僕の頭にぽすっと手をおいた。 「今からボーヤの頭の中を覗く。何故かって? その方が早いからさ」 そして僕に徐々に顔を近づけつつ言う。 「さぁ自分の願いを心に描くんだ。思いっきりね」 暖かい。 久しぶりに感じた人の温もりだった。 そして僕はゆっくりと瞳を閉じて想い、振り返る。 ほんの数年前まで通えていた学校での思い出。 運動会、合唱コンクール、学園祭。 「…………うわぁ……」 「……」 出会って1時間とたたない人(?)にうわぁって言われちゃったよ。 ま、それも仕方がない。
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