白百合姫の家出。

1/3
前へ
/10ページ
次へ

白百合姫の家出。

お城の前に 馬車がとまりました。 あの中にお義母様が…。 扉が静かに開きました。 続いて、きれいな女の人が 使用人を引き連れ、出ていらっしゃいました。 あの方が私たちのお義母様になるお方…。 ご挨拶をしなくては。 ―――コンコン 誰かが私の部屋の扉を叩いたのでしょう。 「どちら様でしょうか?」 「白雪…」 「お姉様?どうしたんですの?」 ―――ガチャリ 白百合姫はすごく落ち込んだ様子で立っていらっしゃいました。 「…お姉さ」 「私は家出をしようと思っております」 「え…」 「私はこの家を出ていきます」 「なぜですか!?」 白百合姫は目を伏せました。
/10ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加