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白百合姫の家出。
お城の前に
馬車がとまりました。
あの中にお義母様が…。
扉が静かに開きました。
続いて、きれいな女の人が
使用人を引き連れ、出ていらっしゃいました。
あの方が私たちのお義母様になるお方…。
ご挨拶をしなくては。
―――コンコン
誰かが私の部屋の扉を叩いたのでしょう。
「どちら様でしょうか?」
「白雪…」
「お姉様?どうしたんですの?」
―――ガチャリ
白百合姫はすごく落ち込んだ様子で立っていらっしゃいました。
「…お姉さ」
「私は家出をしようと思っております」
「え…」
「私はこの家を出ていきます」
「なぜですか!?」
白百合姫は目を伏せました。
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