Neo Border [Version3.0] ■001■

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Mark Frost(マーク)は旅行が好きな大学生。 バカンスの時期になるとよくいろいろな国へと旅に行くのだが、 今回の訪問先である中東でひとつの大きな悲しみと出会うことになる。 空港をでると遙か薄暮の空があった。 地図を片手に町を目指しているとストリートチルドレンらしき小さな女の子と出会う。 いつもならやり過ごすのだが、なぜか普段と違う感情がわきあがった。  ■[ ストリートチルドレン ]とは ===  街で路上生活をしている貧しい子供。  ================ みやげ物らしき編んだ紐を受け取り、自分の手首に巻いた。そしてゆっくりと話しかけた。 たどたどしいが少し英語がしゃべれる。母親から教えてもらったらしい。 彼女は 「将来は空港で働きたい ここから世界へいけるから」 バックパッカーの中では名の知れた宿で、最近この近辺が少しきな臭いとの噂話がもちあがっていた。  ■[ バックパッカー ]とは =========  リュックサックを背負い、できるだけ  お金をかけないで国内外を旅行する  個人旅行者  ================ 明日あたり移動したほうがいいという話で眠りについたが、明け方早々空港方面で大きな爆発音と、地震のようなゆれを感じた。 「No way…ほんとうだったんだ」 Markにとってはじめての出来事だったが、長くバックパッカーを経験してきたWilliam Madison(ウィリアム)はカメラを持って飛び出した。 恐怖と探究心が入り乱れながら、ひこずられるように彼の後を追いかける。 外に出ると空港の方角に向かうメインストリートの先で大きな黒煙が上がっていた。 いくつかの小さな爆発音、叫び声、向かう人、逃げる人、昨日までの穏やかなメインストリートが今は、悪魔の領域となっている。 「自爆テロらしい」 爆発物のにおい、トラックや、自動車、ビルが真っ黒な煙を上げて燃えあがる。 散乱する破片、こげてくすぶる塊、砂埃、サイレンの音、叫び声が重なり響く、時折銃声も。
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