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~~翌朝~~
「おい、くっ付くな」
「やーだねー♪」
今日も歩と登校。
しかもまた歩が抱き付いてるし。
「なあ、歩」
「なに?」
「お前、もしかしてこれから毎日迎えに来るつもりなのか?」
「当然よ」
マジかよ。
まあ、でも恋人同士なら仕方ない事か。
でもオレと北中歩は本当にお互いの事を好きというわけではない。
言うなれば、恋人同士を演じているようなものだ。
そう考えると、ついため息が出る。
そこへ……
「北中歩!」
夏美が現れる。
また何か質問責めに遭いそうだな。
が……
「わたし、負けないから!」
言って校舎に走って行く。
「『負けない』?どういう意味だ?」
「さあ、どういう意味なのかしらね」
と答えた歩の顔は笑っていた。
北中歩……オレはまだこの幼女がどういう人物なのかを知らない。
でも1つだけ知ってるとしたら、コイツの性格が悪いという事だ。
ーーこの先、何度も振り回されそうだ。覚悟しないといけないな。
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