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周りがどの委員にするかとか、友達に人気のない委員を押し付けあったりしてるなか、俺は絶賛狸寝入り中。
やりたい委員があれば黒板まで行って、その委員の隣に自分の名前を書かなければいけない。
腕の隙間からチラリと黒板を盗み見れば、やはりというか、人だかりで見えない。
俺が思わずはぁ…と小さく息を吐いたと同時に、後ろからガタッと、席をたつ音がした。
ゆっくり顔を上げてみれば、ちょうど竹永が俺の横を通りすぎたところで、その後ろ姿をぼーっと眺めると、竹永は人だかりの中に入っていった。
と言っても、人だかりには竹永が近づいた瞬間道ができていたが。
そのおかげで、俺は黒板を見ることができた。
黒板には、図書委員の文字の隣に、“竹永茉子”の文字があった。
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