マタドールの甘い誘惑

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藤森隼人にタクシーの中で抱きしめられたとか言ってたけど… 男に触れられても過呼吸にならなかったのは、あの男に恋してるからなの? 「ねぇ…美穂…アンタもしかして…」 「えっ?なあに?」 …そっか… そーいう事なのか… 私はニコリと微笑んで美穂の頭をポンポンと撫でてやった。 「梓…??」 「フフッ…何でもないよ。 さぁ今夜は飲むぞー! 智也さん!マタドールおかわり!」 空になったグラスを差し出した私に ブッ!と吹き出した智也さんが言った。 「梓さん、ここは居酒屋じゃないよ?」 隣で美穂もアハハとお腹を抱えて笑っていた。
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