第4話 外科医の趣味

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背後で執刀助手の叫び声が聞こえた。 勝手に執刀し患者を死なせたことで、おそらく私は職を追われ、裁かれるだろう。 自ら妻を殺した悪魔の医師として、マスコミの飯の種にもなるだろう。 だが、後のことはどうでもいい。 今目の前に広がる、この空間だけが世界なのだ。 私は亡き妻の腹中にゆっくりと顔をうずめ、愛でた。                    (第4話 完)
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