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「あっ、ごめんなさい」
人も多くて肩と肩がぶつかる。
すると繋いだ手を強く引かれて、
「またぶつかっちゃうよ?」
なんて言うから、繋いだ手を離して彼の腕に自分の腕を絡めた。
瞬間、彼の足が止まったけど、人混みに火照った顔を上げられなくて美穂は俯いたまま。
そんな美穂の耳に、
「いいね、これ」
クスリと笑う彼の声が聞こえてきた。
しばらく歩いていくとお店も人もまばらになってくる。
そして、
――ドンッ、パラパラ……
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