第6話

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「でも、確かにお姉さんがいなかったらちょっとワガママ言ったかも」 「せっ、先輩!?」 「よねぇ。これより美味しいものだってもらえちゃったかもだし?」 「ですね」 「なっ、何の話ですか!!」 顔をトマトにして叫ぶ美穂に姉はニンマリ笑う。 「ナニって、ねぇ?」 「美穂だけなら唐揚げ食べたいって言ってたかもって話だよ」 「……」 ダメだ。 この二人にはどうやっても敵わない。 いや、どう考えたって敵うはずが無いのだけど、ふたりが同席してるという状況が素晴らしく良くない。 だから、 「あら、美穂、顔が赤いわねぇ?」 「さっきまで熱はなかったんですけど、ね?」 「もういいですっ!!」 とりあえず不貞腐れることにしてみた。
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