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見送りは下のロビーまで。
「それじゃ――」
「明日はどうしよっか?」
「え?」
「全日本の練習には参加するけどね、その後は暇なんだ。でも君は受験生だし、デートに誘って良いか迷ってるんだけど」
「……それは」
出来るだけ一緒にいたい。
期限があるなら余計でもそう思ってしまう。
だけど、受験生なのは確かだし予備校もあれば部活にだって顔は出したい。
だから、
「一緒に図書館、とか」
「ん?」
「それで勉強見てもらえたら、嬉しいです」
ひどく控えめなデートのお誘い。
でもこれが彼女の精一杯だと知ってるから、
「うん、家庭教師ごっこだね。たまには変わったシチュエーションも」
「ごっこってなんですか!?」
「え? よくあるプレイでしょ?」
「意味分かりませんって!」
「図書館デートするって意味だよ」
「わっ!」
落ちてくるキスに「もうっ!」と文句を言いながらも、もう一度落ちてくるキスに美穂は目を閉じた。
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