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夏休みはまだ始まったばかり。
凌はバスケに、美穂は予備校。
終われば待ち合わせをしお茶をして、それから図書館に行ったり部活に顔を出したり。
もしも、凌が留学なんてしなかったらこんな日々が続いていくのだろう。
だけど彼の通うべき大学はアメリカで、いつかはそこに帰らないといけない。
その日はそれ程遠くてはなくて、
「夏祭り、一緒に行く?」
「夏祭り?」
彼の見てる方を見れば、『夏祭り』とかかれた張り紙が電柱にあった。
去年もあったはずなのに、どうして知らなかったんだろ?
なんて首を傾げていると、
「去年はインハイでデートもままならなかったしね」
そういわれて、納得した。
「あ、そう言えば花火大会もこの近くであるって――」
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