第6話

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夏休みはまだ始まったばかり。 凌はバスケに、美穂は予備校。 終われば待ち合わせをしお茶をして、それから図書館に行ったり部活に顔を出したり。 もしも、凌が留学なんてしなかったらこんな日々が続いていくのだろう。 だけど彼の通うべき大学はアメリカで、いつかはそこに帰らないといけない。 その日はそれ程遠くてはなくて、 「夏祭り、一緒に行く?」 「夏祭り?」 彼の見てる方を見れば、『夏祭り』とかかれた張り紙が電柱にあった。 去年もあったはずなのに、どうして知らなかったんだろ? なんて首を傾げていると、 「去年はインハイでデートもままならなかったしね」 そういわれて、納得した。 「あ、そう言えば花火大会もこの近くであるって――」
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