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気持ちを切り替え仕事に取り掛かるが、一度途切れてしまった集中力を取り戻すことは難しく、些細な事で意識は逸れてしまう。
駄目だ、駄目だと自分に言い聞かせ、意識を集中させてみるが書類を退かした瞬間、視界の端に先程書いた走り書きのメモを視界の端に捉えてしまった。
別に聞いたからといってすぐに連絡しなくてもいいだろうと思い放っておいたが、やはり気になる。
不意に時計を確認すると、19時過ぎ―――遅すぎず早すぎずちょうどいい時間帯だ。
「連絡してみるか……」
メモを手に携帯を開き確認しつつ慎重に番号を打ち込んでゆく。
でも発信ボタンを押そうと思ったが、ギリギリのところで指が止まる。
-――電話するのはいいが、なんて言えばいいんだろうか……
メールも苦手だが、それ以上に仕事以外での電話はもっと苦手だった。
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