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「俺ら、セフレだと思ってたよ。え、違うの?」
「だけ…ど、いつも言ってたじゃない、好きだって」
「あぁ、そりゃそんくらい言うよ。ムードがムードだしな。でも、間に受けてたのか?」
最初から、付き合ってた訳じゃない。
最初は、身体の関係から始まった。
確かにわたし達は、どちらから告白したとか されたとかでも無かった。
それだけの関係が続いていた。
だけど、ベッドの上で何度も何度も、好きだって囁いてくれるから―…てっきり―……
「そんな!じゃあ、わたしは遊びの程度の人って事!?」
「俺からしてみりゃ、そうだ。だけど、おまえを傷つけるつもりは勿論ねぇし、それは悪かったよ」
「わたしは、付き合ってたと思ってた…」
「もも。これ以上 俺ん事を本気になる前に、おまえから冷めてくれないか。終わりにしよう。
俺の欲求不満のためだけに、おまえの身も、心までも、傷つけたく無いんだ」
九月から始まった関係は、十二月に終わりを迎えた。
季節は勝手に冷めて行くのに、わたしの気持ちが冷める事は無かった。
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