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遠くで携帯が鳴っている。
「…んーー。」
わたしはもぞもぞと布団から顔を出し、枕元に手を伸ばした。
間違えて目覚ましを止めたりしているうちに、徐々に目が覚めて来る。
…今日、学校休みじゃなかったっけ…。
…今日は…。
わたしははっとして、ガバッと飛び起きた。
今日は、…土曜日!!
携帯電話を取ろうとしてベッドの角に手をゴキッと打ちつける。
…いたい…。
顔をしかめながら、わたしは反対の手で携帯を取り上げた。
「もしもしっ」
『おはよ。…寝てただろ』
「いえ、起きてました」
『…もう少ししたらこっち出るから、6時にお前の家の前な』
「はいっ」
素っ気なく電話は切れた。
「…もう、…ホント、用件だけなんだから…。」
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