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「どんな先生?…生徒からも、人気があったりするの」
「……」
「加賀月子とは、普段から仲がいい?」
「あの…」
わたしは白井さんの質問を遮った。
「…先生が、…どうかしたんですか」
震える声で訊くと、白井さんはわたしを見つめながら何かを考えているようだった。
「そうか。…君の好きな相手って…」
「……」
「なるほど。…分かった」
全てを理解したように頷くと、白井さんは少し顔を近付け、声をひそめた。
「先生のこと、知りたい?」
「……」
わたしはこくりと頷いた。
「先生の秘密を知っても、…後悔しない?」
…秘密…。
わたしはカバンを握りしめ、再び頷いた。
「…はい…」
「OK」
白井さんはニッと笑って、
「じゃあ、俺の車に乗って。
萌ちゃん、…尾行って、したことある?」
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