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膨れながら、ふと時計を見る。
午前5時30分。
外はまだ薄暗い。
…あれ。
今、家の前に6時、って言った…?
…早くない?
今日のデートについて、詳細を聞かされていないわたしは、首を傾げた。
昨日の夜、先生からかかってきた電話の内容は、
① 明日、朝イチで迎えに行く。
② 家を出る前にモーニングコールをするから携帯は枕元に置いておくように。
この2点だけだった。
持ち物の指示とか、どこに行くとか、一切の説明は無く、淡々と電話は切られてしまった。
でも…朝イチ、って言っても、いくらなんでも朝の6時は、ちょっと早すぎるような…。
もしかしたら、かなり遠出をするのかもしれない。
次第に目が冴え、じわじわと実感が湧いてくる。
…とりあえず、準備しなきゃ。
時計に目をやると、すでに残された時間は僅か。
わたしは急いでベッドから飛び降り、洗面所に向かった。
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