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 先生の匂いは、おひさまみたいで…さっきまでのどんよりとした気持ちを、嘘のように晴らしてくれた。 「…先生…」 「…ん…?」  わたしは、先生の肩に顔を埋めたまま言った。 「携帯番号とメアド、…教えて…」 「…この間、教えただろ」 「消えちゃったから……」 「なんで」 「月子ちゃんが、消しちゃった…」 「……」 「ごめんなさい…」 「…お前、…やられっぱなしだな」 「……」  先生と二度目の赤外線通信をして、わたしは早速、登録名の変更に取りかかった。  先生の顔を見つめながら、どんな名前にしようか、考え込む。
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