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「誰か大人は付いていくのか?」
姉が首を横に振ると、近所に住んでいる大学生だった従兄弟のお兄ちゃんが「俺が付いていこうか?」と言ったのです。
「私も行く。お姉ちゃん、連れてって」
遊んでほしかった私は姉の腕を掴み、お願いをしました。
「お母さん、Uも連れていっていい?」
母は、私に「迷惑になるでしょ」と言ったのですが、私は「行く」と何度もお願いをします。
「しょうがないわね。K、ちゃんと妹の面倒を見るのよ」
姉としては連れていきたくない気持ちがあったことでしょう、しかし母に頼まれると断れません。
姉はお兄ちゃんと私と一緒に、友達と友達の姉妹と遊歩道入口で集まり、中に入りました。
「思ったより草は道を遮ってないんだな」
「半年に何度か掃除してるそうですよ」
暫く歩いていると、私は階段を登る途中で体に寒気を感じ、気持ち悪さと吐き気で姉の手を強く握って「気持ち悪い」と言って、しゃがみ込みました。
「大丈夫、U?」
「だいじょ…ぶ…ない」
姉は前を歩く お兄ちゃんを呼んで私の体調が悪そうだと言いました。
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