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終結期間がまったく見通せないと思われていた”Ragnarok Crisis・ラグナロククライシス(ネットパニック)”だったが、わずか一ヶ月後に沈静化した。
そして復旧期間にめどがついた後あまり間を空けずに現実国家群は世界に向けて、今回の一連に関する原因が“仮想地球(Globe of Virtual Reality)”にあると発表した。
「仮想国家群議長の読みは当たってたな」
Mark、William、Johnはそれぞれが収集した情報を照らし合わせながら導かれた同じ答えを前に、モニターを凝視した
ただ、問題はこの発表がメディアを巻き込んで一斉に行われたことだった
大きな波は正論を曲論にいとも簡単に変えてしまう。
ましてや現実国家群から発表されるシナリオに沿ったような立派な証拠の真偽などまったく関係なくなっていた。
そして約2週間のち、現実国家郡国連総会にて“仮想地球(Globe of Virtual Reality)”の閉鎖決議が採択。
反論をしたくてもくつがえすだけの情報は集められない。
”Ragnarok・ラグナロク(人工知能型ウイルス)”が“仮想地球(Globe of Virtual Reality)”とする出現経路の痕跡の信憑性においても、発信源の特定証拠品、証言をした数名のクラッカーの所在。どれも現実国家群の隔離された巨大な壁のなかにあり手が出せなかった。
八方がふさがっている。
が、3人は“GVR Revolution(GVR革命)”で失脚のイメージを与えていたため、マークは甘く、行動は比較的自由だ。
実はそれが理由だった。
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