小学生日記

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現代では、小学生さえも自殺してしまうような悲しい世の中になってしまった。昔はそんな事件はまったくなかった。 しかし、当時小学四年生だった僕のクラスでは、自殺未遂事件が起こった。 掃除の時間、危険人物H川と転校生のAという女子が言い争いを始めた。理由はくだらない。Aが使っていた新品の雑巾をH川が奪い取ったということだった。 この程度の喧嘩なら、小学生であればよく起こることであり、先生も少し咎めただけでゴミ捨てに行ってしまった。 しかし、先生がいなくなったのをいいことに二人の喧嘩は過熱。男女なのにどつき合いみたいになった。あおる伊東。バカ。伊東はホントバカ。しばらくして、Aが泣き始めた。 そして「死んでやる!」 そう叫んでベランダへ飛び出して柵に登り始めた。四年生の教室は二階。大惨事は避けられない。悲鳴を上げる生徒。誰もが最悪の事態を確信したまさにその時。 誰かのたくましい腕が力強くAを取り抑えた。 救世主は誰だ。それは、ベランダでハナクソをほじっていたデブのM瀬だった。カッコイイ。カッコイイデブ。           しかしその後、取り抑えた時にパンツを見られたとAが訴えたせいで、何故かM瀬が先生にビンタされてた。
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