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「いった……っ」
くるまっていた布団の上に着地したとはいえ、お尻にかなりのダメージを受け、わたしはしばし1人、うずくまった。
そこに勢いよくドアが開き、祐希が飛び込んで来る。
「姉ちゃん、どうしたの!!」
わたしは四つん這いのまま、震える指を窓に向けた。
「祐希、…そこ…窓の外、見て…。誰か、いる…っ」
泣きそうな声で言うと、祐希がもっと泣きそうになって、わたしの背中に隠れた。
「なになになにっ、オバケ?なに?ねーちゃん、なになにっ」
「ちょっ、祐希!ずるい!わたしの後ろに隠れないでよっ」
「だって、怖いんだもんっ」
「祐希、男でしょ!」
「男だけど、まだ13歳だもんっ。児童だもんっ」
「こんなときばっかり可愛い子ぶってもダメ!!」
「姉ちゃん、一回見たんだから、ついでにもう一回見てみてよお」
「ヤダヤダっ。祐希、見てよぉ。…ちょ、ちょっと、布団、入って来ないでっ!」
「なんでだよ、俺も入れてよっ」
2人でくねくねと身体を押し合っていると、突然ブーンという音が響いた。
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