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「……俺やっぱ…いいや…」
病院のロビーで亮が呟いた
「何いってんのよ…」
晶が呆れて言う
「そうよ!昨日はきっと、頭がボーッとしてたのよ~」
晶に昨日の出来事を聞いたのか、側にいた若い可愛い女の子が晶に相づちをうつ
改めて晶がスタッフを集め、憂の容体も安定している事を確認し
以前からちょくちょくバラバラに見舞いに来ていたのだが、一緒に集まり来ることにしたのだ
憂はスタッフ達にとても好かれていて
カメラマンやスタイリストにメイクやアシスタント、編集者達が駆け付けたのだ。
皆、憂の復帰を願っていた
そんな中、昨日の一件でおじけついた亮は病室に入るのが怖かった
皆に「大丈夫~大丈夫~」と言われれば言われるほど、何故か不安が増してゆく
大丈夫ってなんだよ…
おまえらに俺の気持なんてわかんないだろ
亮は結局昨日一睡もできなかった
胸騒ぎがする
落ち着かない
どんな顔をして病室に入っていけばいいのか、不安で不安でいてもたってもいられなかった
「もう…いくじなしね…」
晶も嫌な予感はしつつも、もう一度憂に確認しなければいけないとは思っていた
口では亮をけしかけてはいるが、晶も何故あんなことになっていたのかを確かめたかった
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