1974人が本棚に入れています
本棚に追加
------------------------
――おおっと。
そうきたか。
教室でうなだれながらクラスメートと話していると、部活の顧問に呼び出された
そして
「お前……三年の速見……殴ったのか?」
顧問は素行のいい亮がまさかそんな事をする筈がない…と、確かめるようにいってきた
速見?だれだそいつ?
一瞬聞きなれない名前にピンと来なかったが
「もしかして……」
憂と一緒にいた男を吹っ飛ばしたのを思い出した
「……やったのか……」
亮の顔を見て顧問がため息をついた
「……お前……とんでもないことになったぞ」
どうやら速見は、ご丁寧にも亮に殴られた事をチクったらしい
なんてプライドのない奴だ……
それだけで事が済めばよかったのだが
「今年の全国大会、出場停止だ……」
顧問が頭を抱えて言った
「まっ、マジッスか!?」
目が点になった
あの野郎……なんてケツの穴ちぃせぇんだ!!
そして更にご丁寧に、それ以外のところにもタレこんでくれたようだ
亮は三週間の自宅謹慎
――のところだが
親の莫大な寄付金のおかげで、何の罰則も受けずに済んだ
大っぴらな報道も、晶がほとんど抑え
大事には至らなかったのだが……
さすがに大会には出れない
最初のコメントを投稿しよう!