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「そのつもりです」
女王はオオカミ達の声に怯えず、リンとした態度で言った。
オオカミは女王のその態度を見て、これは何を言っても聞かないと思い、渋々案内をしはじめた。
移動は、オオカミ達にヒモを付けたソリのような乗り物に乗り、人間の元に向かった。
『ここだ、女王よ』
女王はオオカミ達にありがとうと礼を言い、人間に近付いた。
「まぁ……」
女王の目の前には、まだ幼い2人の少年と少女が倒れていた。
「スノー」
女王はスノーの名前を呼ぶが、スノーはそっぽを向いて聞こうとはしない。
そんなスノーの態度に女王は、はぁとため息を付き、雪だるまと言った。
そうすると、雪の中から何十体という雪だるまが出てきた。
「この“人間”達をソリに乗せて頂戴」
女王の言葉に雪だるま達はざわめくが出てきた、言われたとおりにソリまで運んでいった。
女王もソリに乗り、自分が着ていたコートを2人の人間にかけてやった。
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