第2章

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「触ったら何がわかるのさ」  そう言った途端に、榛名は大きくため息をついた。 「私たちの能力が、なんの代償も払わずに使ってるとでも思ったの?すこしは、その煩悩のエネルギーを思考に回したらどう?」 「オコトワリシマス」  即答した俺に、榛名は頭痛がしたようにこめかみを抑えた。 「いいわ、とにかく、違和感があるって事だけよ」  説明もせずに結論だけ。たしかに俺に言ってもきっとちんぷんかんぷんだし。  この能力だって、俺はてっきり厨二病が悪化したことによるものだと思ったけど、実は違ったし。  この能力って、今の時代にも何人もいるしね。神を筆頭に日本には100万近い人がいるらしい。  単純に1パーセント程度って事。  そう考えたらすげぇな。俺はそんな狭き門をくぐってしまったわけか。そら勘違いもしますわ。  何が原因でこういった能力が生まれたのかは分からない。けれど、なにか関連性があるのではと、大学教授が躍起になって研究中だ。
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