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常識的に考えて治るわけがなく。口の中にできた切り傷を気にしながら俺はクレープとタピオカジュースを完食した。
そりゃそうだよ、口内炎って治りにくいじゃん。口の中でツバの中に生まれてるようなもんなのに治らないじゃん。
よって、ツバつけてりゃ治るはウソです。残念でした。
「あ、もうそろそろ抜けるから右に曲がって」
「右に曲ガール」
「は?」
ごめん、こっちの話。気にしないで。汚物を見るような視線を向けないで。
アーケード街の端っこまで来てしまうと、人はほとんどいなかった。
河川敷のあたりを走ったり、自転車をこぐ人や、犬の散歩をする人がちらほらいるくらいだ。
これといって不思議な感じはしない。それどころかいたって普通だ。
そんな、歴史的なものが見つかれば、少しくらい騒ぎになっていてもいいと思うんだがなぁ。
「ここね」
右に曲がって、大きな橋を一つ越え、二つ目の橋の下。
背の高い雑草が生えており、むやみに立ち入ろうとは思わない場所だ。
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