第2章

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「大丈夫かよ」 「えぇ、問題ないわよそれより」  榛名は引き抜いた剣を地面に置き、そのまた近くにあった剣を引き抜いた。  そしてまた地面に置く。 「これを見て」  指差した剣を見比べる。 「全く同じか」  持ち手は金。刀身は青ときた。その刀身や、束の装飾にあしらわれているのも金だ。  それが全く同じ配列で、全く同じサイズ。  あたりに突き刺さる剣を見ても、どれも同じ装飾に。形をしていた。 「榛名的見解は?」  聞くまでもなかったが、一応念のため、俺は榛名にそう問いかけた。 「能力でしょうね」 「だよな」  今のご時世、これだけ大量の剣を持った集団がいれば、間違いなく通報される。  それに、ここまでの量を揃えるなど。ほぼ不可能だろう。  そして一番不可解なのは、この場に残っていることだ。  普通ならば持って帰る。これだけの量を、再び集めるなど不可能に近い。
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