第2章

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「それに、この軽さ、間違いなく能力でしょうね」  一振り拾い上げ、細部までねめまわす。  俺も榛名にならい、地面に置かれた剣を手に取る。  軽い。  それが、第一印象だ、そして、次に思ったことは。  嫌な感じがする。  なんだか。汚いものが俺の中に入ってくるような。そんな感覚だった。 「わかる?その感覚、それが他人の能力に触れた時の感覚よ」  榛名が、僕の表情を見て悟ったのか、そんなことを言った。 「これはとてもわかりやすい」  汚いものが入ってくる感覚。それがあれば能力に触れている証拠か。  つまり、榛名に捕まった時のハラハラ感とか、ヤバい感じに似たものだな。  あれはどちらかというと、そういったものじゃないと思っている俺がいるけど。  なんたって下手したら命の危機だしね。 「調査しに来て、分かったことは、これは能力者によるもので、あのおっさんの話からするに、未来から来た可能性が高いってこと?」
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