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「そんなのダメよ
ちゃんとホテルで大きな挙式しなきゃ！
……お金の心配はいらないからね？
お願い、そんなみっともないことしないでよ……」
「やめなさい…」
お父さんが止める
やっぱ黙ってられないんだよね……
想定内だから、気にしないけど……
私だって、言いたいことは山ほどある
言って後悔するより
言わないで後悔する方が
……後で辛くなる
それに……
こればっかりは
断固、言い返さなきゃ！！
「……お母さん、みっともないって何？！」
再び、沸騰しかけるけど
必死で自分を抑える
「だって、私のお友だちのお嬢さんたち、みーんな大きなホテルで挙式してるわよ？
うちだけ、お金がなくて、娘が式を挙げられないのかと笑われちゃうじゃない……」
ﾌﾞﾁｯ……
………やっぱそっちか
「………………。」
深呼吸
こっちが感情的になったら
相手も感情的になる
「あのね……二人で決めたの……
二人のことだし……
おじいちゃんの体力もあるから
無理はさせたくないの……
だから……
大きな結婚式は、お姉ちゃんに取っておいてあげて？
私は、今で十分幸せだから
それと……
夏あたりから
純平が……社長をやると思う……」
社長になる……ではない……
元々、社長の身分を隠していただけだから……
「へぇ～～……」
途端に機嫌がよくなる
お母さんの大好きなフレーズだったらしい……
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