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「いいか? ラマが待たせたんじゃなくて、アイツが勝手に待ってたんだろ? 酒臭かったし…… ここは駅に近いから、自分が明日の朝、楽をしたかっただけだ 別れた男を部屋に上げないのも、ごくフツーのこと ………わかるか? お前は悪くない……逆に訴えたっていい立場なんだ」 「…………はい」 その返事は納得してないらしい 自分を責めることで 安心感を得ているラマ たった1日で ここまで人を深く観察することはなかった 言いたいことはまだあるが ラマなりに抵抗していたんだ…… 今すぐじゃなくていいんだ もっと強くなれよ 「じゃ、行くぞ」 「…え…っ………ど…どこに?」 「あの男、根気強くアパートで待ってると思うか? 荷物をまとめてこい 社の近くにワンルームマンションが社宅のみたいに予備のがあるから……しばらくそこに泊まれ」 「いいんですか? ………1泊いくら……ぐらいなんですか?」
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