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「クスッ……元カレさん?
勤め先のデスク……
………無くなってもいい?
今から警察呼ぶから
弁護士はちゃんとしたの、見つけときなね」
「はぁ?どんな理由で呼ぶんだ?
相手にされるわけないだろ?」
「迷惑防止条例、ストーカー、暴行……どれにするか?
お前が選んでいいぞ?」
携帯をポケットから出して
電話しようとする姿
「ちょ……待てよ
はっ!……バカバカしい……
…………帰るわ
この女のせいで、人生を棒に振る気はねーよ
2度とお前の顔なんか見たくねーし
どん底の不幸になったら笑いに来てやるから……
じゃーーなっ!!」
ザクザク……ザクザク……雪を踏み潰し
一度も振り返らずに……
………消えて行った
「………………。」
後味の悪すぎる恋の終わり
彼のセリフが
ねっとりと心に絡み付く
私のこと、そんな風に思ってたんだ
ひどく惨めな気持ちになって
ジワッ……
再び涙が零れてきた
「ラマ………」
木崎さんの声が私を呼んだ
見上げた瞳は………
月明かりに照らされ
柔らかな色に戻っていた………
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