第1話 アイドルへの第一歩!っていきなりピンチ!?

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 そう言って間宮はリリアをにらみつける。リリアはその視線にいかにも申し訳なさそうな笑顔で返す。  「あ、そうそう、最後に君たちのアイドルユニットの名前なんだが。」  間宮は少し間をおいて少し興奮気味に話し始める。  「ユニット名は『インフィニット・ユニバース』!『インフィニット』というのは『無限』という意味があります。君たち3人ならば無限の可能性を秘めていると思い、いや、将来そんな活躍をしてほしいと願ってこの名前にしました。」  「あのう・・・その後ろの『ユニバース』というのは・・・?」  そう質問したのは静流だった。  「ん?これはだな、この方がなんかかっこいいだろ?んー、一応いろいろ候補は考えていたんだが、これのほうが一番しっくり来るんでこれに決めた。」  要は言葉のニュアンス先行で、これといって得に意味は無いということだ。ちなみにユニバースとは「宇宙」という意味を持つ。  「えっと、こちらからは以上ですが、何か質問はありますか?あ、そうそう、何か困ったことがあれば何でもいいのですぐに私に連絡するように。マネージャーを務めさせていただく以上、出来るだけ君たちの力になりたいと思っている。連絡先はスケジュール表に書いてありますから。えっと、特に質問が無ければ今日はこれで解散ということで。それじゃあ明日からよろしくお願いします。」  「「「よろしくお願いします!」」」  そう告げると間宮は席を立ち会議室から出て行った。  「えっと・・・私もこれからちょっと予定があるので、お先に失礼しますね。あしたからよろしくお願いします。」  静流も席を立ち、こちらに向かって一礼した後、会議室を後にした。  会議室の中は天使である帆香と、悪魔である瑞希(リリア)だけになってしまった。このままではやばい。リリアも資料をカバンにしまい、そそくさと会議室を出ようとする。  と、その時、  「ねぇ、清水さん、あなたと二人でお話ししたいんだけど。ここじゃあ何だから屋上へ行きましょうか?そこの使い魔ちゃんも一緒に・・・ね?」  一瞬どきっと心臓が止まるかと思った。二人きりで屋上へ?殺される。絶対この天使に殺される。リリアの冷や汗が止まらない。もうさっきから汗をかきすぎて脱水症状を起こして倒れてしまいそうだ。
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