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仮面の下に隠されていたのは、皮膚を剥がされ目を刳り貫かれた死体。
「うふふふふ、何を驚いてるの?学習しないわねぇ仔猫ちゃん?吸血鬼がのこのこ本体のまま姿を現す訳ないでしょう?今回も私を殺せなかったわね?飽きたから行くわ。また会えるのを楽しみにしてるわよ?じゃあね~」
死体から気配が抜けたのが分かった。気配が抜けたのと同時に、死体と奴隷達が崩れ落ちる。
とりあえず僕達の負け、か。
「また逃がしちゃった……。ハロウィンの悪夢だ…。ハロウィンの悪霊に呪われてるんだ…。数子だけどうしても仕留められないなんて、何かがボクを呪ってるんだ!うわあぁぁぁん!」
余程悔しかったのか、泣き出した。
仕方なく、隣に座ってぽんぽんと頭を撫でる。
「とりあえず元気出せ。この地球上のどこかにいるんだから、また追えばいいだろ?今日はハロウィンだしカボチャパイとカボチャスープ作ってやるから、機嫌治せ」
「ほんとに作ってくれる?」
「うん」
「じゃあ機嫌治す!」
ぱぁっと目を輝かせて立ち上がる。本当に単純だ。食べ物で機嫌が治るんだから。
とりあえず、奴隷達の毒を吸い出さないとな。街のことは結社がなんとかしてくれるだろう。
その後は残党狩りに、予約してるホテルに帰って料理。
その後の予定は未定。まぁ、化け物狩りになるんだろうけど。
僕が死に直せる日は、いつ来るんだろう。
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