魔法少女と機関銃+不幸な死体少年

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本当に学芸会レベルの仮装だ。魔法使いやら吸血鬼やら人狼やら。その中でも狐の面を被った奴が一番、異彩を放っている。 あいつが数子……か? 「んふふ、どう?今日ハロウィンじゃない?だから皆に仮装させてみたの。ところで、銃の腕前は上がったのかしら?誰でも得手不得手はありますの、ってね」 「黙れやこのクソビッチ女狐がぁ!」 スミノフのそんな大声初めて聴いたな。あの狐面の女と何があったのか気になるところだ。 そんなことを考えてたら、数子が目の前にいた。嫌らしい手つきで肩を触ってくる。 「うふふ、味見させてね」 仮面を少しずらして、がっぷりと思いっきり噛まれたのを感じた。なるほど、吸血鬼なのか。 「まっずうぅぅ!何これまっずい!何よあんた、死体なの!?うげえぇぇ!好みだったのに!」 僕としては、好みで奴隷にされるとか迷惑すぎるけど。まぁある意味、死んでて助かった。 「な、な……!ボクの死ぃちゃんに汚い牙で傷をつけやがってえぇぇぇ!死ねえぇぇぇぇぇぇ!」 銃口に魔法陣が展開し、炎を纏った弾丸が発射される。 追いかけ回しながら炎を発射していくけど、数子は難なくひらりひらりと躱していく。可哀想な奴隷達は悲鳴を上げながら逃げ惑ってるけど。 「あっ」 盛大に炎をぶちまけようとして、何もないのに躓いてこけた。魔法陣の展開は止まらずに、炎が発射される。 僕に向かって。 「何すんじゃあぁぁっ!」 咄嗟に跳んで、天井に張りつく。 【スミノフって強いのか弱いのか分からないよね。銃の扱い下手だし、運動神経悪いし、その上扱いが雑だし。だから悪戯したくなるんだよね~】 きかん坊がぼそっと呟く。確かに強いのか弱いのか分からない。分かるのは馬鹿ってことだな。 「あらあら、相変わらず単純ね。そんなんじゃ私を殺せないわよ?」 数子がスミノフを馬鹿にしてる間に天井から降り、空中から銃を発砲する。殺すための弾丸を。 弾丸は的確に心臓と脳を撃ち抜いたのにも関わらず、数子は僕とスミノフを見て、けたたましい笑い声を上げる。 狐の仮面に罅が入り、びしっと音を立てて割れる。 「……え?」 「…………」 仮面の下に隠されていたものは。image=476498381.jpg
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